4月の月例経済報告は国内景気の基調判断を「緩やかな回復基調が続いているが、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動により、このところ弱い動きもみられる」とし、2012年11月以来1年5カ月ぶりに判断を引き下げた。消費増税前の駆け込み需要に伴う反動減の影響が個人消費や輸入、生産、住宅建設で広がった。
今回の総括判断と主な変更項目は以下のとおり。カッコ内が3月判断。
【国内景気】
◎基調判断〔↓〕 1年5カ月ぶりの下方修正
緩やかな回復基調が続いているが、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動により、このところ弱い動きもみられる。
(緩やかに回復している。また、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要が強まっている)
◎先行き
当面、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動により弱さが残るものの、次第にその影響が薄れ、各種政策の効果が発現するなかで、緩やかに回復していくことが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。
(輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果が下支えするなかで、家計所得や投資が増加し、景気の回復基調が続くことが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動が見込まれる)
◎個人消費〔↓〕 7カ月ぶりの下方修正
消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動により、このところ弱い動きとなっている
(消費税率引き上げに伴う駆け込み需要もあって、増加している)
◎住宅建設〔↓〕 2カ月連続の下方修正
消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動により、減少している
(消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動もあって、増勢が鈍化している)
◎輸入〔↓〕 1年8カ月ぶりの下方修正
このところ増勢が鈍化している
(このところ増加している)
◎生産〔↓〕 1年6カ月ぶりの下方修正
消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響もあって、おおむね横ばいとなっている
(消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の影響もあって、増加している)
◎業況判断 表現変更
幅広く改善している。ただし、先行きに慎重な見方となっている
(幅広く改善している)
◎国内企業物価 表現変更
横ばいとなっている